ユンファ

ランボー 最後の戦場のユンファのレビュー・感想・評価

ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)
5.0
主人公ジョン・ランボーの名を冠したシリーズ第四作にして、最高傑作。
暴力に対するのは暴力しかないことの悲しさと虚しさを描くのが本シリーズ最大のテーマだが、悲惨な暴力描写の連打によって、史上最も過激かつエモーショナルな作品になっている。
絶え間なく繰り出される地獄絵図のような光景、エンターテイメント映画にあるまじき人体欠損描写の数々には神々しささえ感じる。
盗賊を瞬殺するランボー、戦いの悪夢にうなされるランボー、ヘタレ傭兵に喝を入れるランボー、異常な爆風のクレイモア攻撃を仕掛けるランボー、そして一方的にミャンマー兵を虐殺するランボー…カッコイイぜ、カッコ良過ぎるぜランボー。
何より素晴らしいのは、死体の山の中で抱き合うヒロインを見つめるランボーの寂しげな姿。数々の戦場を渡り歩き、国家の為に身を粉にして戦ってきたランボーを抱きしめる者はいない。
全てのファンが望んだラストシーンは、何度見ても泣いてしまう。長い長い道を経て、彼はようやく帰るべき場所へたどり着いた。
その先に待つのが、またしても終わりなき暴力の連鎖だとしても、彼はその道を命ある限り進むのだ。
ユンファ

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