このレビューはネタバレを含みます
物語はスペインのある高貴な伯爵の使用人が夫人の不在の間に強姦され、子どもが生まれたところから始まる。
その子の名はシルビアで、生まれてすぐ母親が使用人を解雇され、精神病となる。母にも見放され、シルビアは男から財布と金を盗んで暮らしていた。
物語は彼女を探す仕事を雇われたサモ・ハン・キンポー扮する探偵と、スペインで中華料理屋を開く2人の青年(ジャッキーチェンとユン・ピョウ)の話が混在している。
2人の青年は、仕事とは全く無関係な尋常ではないトレーニングから朝の生活が始まる。隣の夫婦は夫の浮気でしょっちゅう喧嘩し、仕事で使う車は最新型のものだ。
さて、シルビアは複数の男に付け狙われるわけだが、一見すると盗んだ財布の持ち主が滅茶苦茶キレているのかと思いきや、ことの次第はもっと深刻であった。
伯爵が亡くなった際にシルビア親子にもその資産の一部を渡すと遺言を残したことで、それを快く思わない伯爵の弟がシルビア親子を抹殺するために動いていたのだ。
さて、物語は滅茶苦茶だが、とにかく登場人物全員の動きがいい。とりわけ、城で戦ったジャッキーチェンの相手はとんでもなく動ける。
コメディ要素は他の映画と同じで爽やかなものだが、物語全般を通して考えるとどれも無理くり感が否めない。
それらを補ってなおアクションが素晴らしい。