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スリザーのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

スリザー(2006年製作の映画)
3.1
『 侵食する偏愛 』

今やDCスタジオの顔として共同会長兼CEOに就任したジェームズ・ガン初監督作!確か、当時ビデオ屋さんにてジャケ借りした作品だったはず... まぁとにかく、凶暴化したユムシみたいなワームクリーチャーが最高で、質感造形共にとにかくキモイ。正直このクリーチャーにスポットを絞りモンパニ映画に振った方が良かった気もします。

ボクが満点付けてる「ドーン・オブ・ザ・デッド」の脚本家でもあるガン監督。この監督デビュー作には、今まで映画から吸収してきたすべてが詰まってます。但し、それは良くも悪くもという意味であり、あまりに様々な要素を詰め込んだ事により色々と散漫になってしまった印象も。

ただ、「ブロブ」や「遊星からの物体X」、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」に「バタリアン」「エルム街の悪夢」等々...。どう考えてもこれらの映画からの影響及びリスペクトが随所に見受けられ、デビュー作にして最高にイカした偏愛映画になってるとも言えると思います。その散漫な印象から突き抜けたスコアにはならないものの、前述の作品群からの次代への継承という点での感動はあるとも思います。

それにしてもガン監督はこの設定好きやなあ!生物に体乗っ取られて操られちゃうってヤツ。「ザ・スーサイド・スクワッド」しかり、「ピースメイカー」しかり。そういう意味では2020年代に入ってからの原点回帰。その2作&今度公開の「GotG3」を経てのDCコントロールには期待が高まりますね!

ただ、この映画に関してはコメディ要素ありつつも、とにかく悪趣味なキモさ満点級な作品なので決してオススメは出来ませんw。でも、今や監督としても大活躍のエリザベス・バンクスがこんな目にあってたり、マイケル・ルーカーがどんどんとんでもない状態になっていくのは今となっては貴重かも!?あとは、CGに頼るとこは頼りつつ、80年代感溢れるしっかり“そこにある”特殊技術も好感持てました!溢れ出る偏愛... B級最高!!!
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