しろくま

サスペリアのしろくまのレビュー・感想・評価

サスペリア(1977年製作の映画)
3.4
2022.05.15/107/GYAO
〝決して一人では見ないでください〟というキャッチ・コピーとプログレッシブ・ロック・バンドのゴブリンが奏でるテーマ曲が有名なイタリアのミステリー・ホラー映画。

バレリーナになることを夢見てバレエの名門校に入学したスージー。しかし彼女を襲う恐怖の数々。天井から落ちてくる無数のウジ虫。次々と不審な死を遂げる寄宿舎の生徒たち。いったい誰がこんな酷いことをしたのか。死ぬ直前に生徒が話していた〝秘密、アイリス〟を手掛かりに不審死の謎に迫るスージー。寄宿舎の中に隠された部屋の向こうに見たものは…。

〝決して一人では見ないでください〟というほど怖くはないが、寄宿舎の中はまるでお化け屋敷で、何が出てくるかわからない緊張感はあるね。犯人の殺害の手口は残忍ではあるが美意識高め。しかし、寄宿舎の環境は最悪で、特に、赤・緑・青の原色で攻めてくる照明が派手過ぎて、これじゃあ精神状態が不安定になるのも仕方がないし、ゴブリンの音楽も映画に負けない位に自己主張をするので、不安定な精神状態が加速して、見ているこっちまでイラっとなるのは計算ずく?インクのような血の色も美意識のなせる業なのかな。
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