【MVのようなホラー映画】67点
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監督:ダリオ・アルジェント
製作国:イタリア
ジャンル:ホラー
収録時間:99分
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懐かしい！何が懐かしいというと、冒頭のタクシーでの会話シーン。初めて見るはずなのに既視感たっぷりでして、これが16年ほど前に放映していた『USOジャパン！』で心霊映像が写っているということで紹介されていた映像ということが間も無く思い出されました。で、どこにそれが写っているかというとタクシードライバーの背中。目のあたりは見えませんが大きな口を開けた男性の顔が確かに確認できます。ただし、これは監督の遊び心だそうで、今では心霊映像としては挙げられていない模様。いやはや懐かしい映像でした。
今作は最早MVみたいな作品でして、ゴブリンの斬新なBGMが語りかけるように鳴り響きます。物語は正直滅茶苦茶。しかし、人々を襲う存在が曰く付きの犯罪者ではなく、不可思議な魔女だったという設定は当時斬新であり、以降のホラー映画に新たな可能性を与えたということは否めません。怖くはなく、むしろ笑ってしまいそうな描写も多いですが、どこか憎めない作品となっています。
この当時の血しぶきや内臓のシーンは独特でして、逆に気持ち悪い。CGより変にリアリティがあります。そしてそういうシーンが近づくにつれて、耳に残るBGMを流してきますし、音楽と映像の調和がよくなされている作品と言えそうです。個人的にはもっと凄惨な展開を期待しましたが、予想の域を超えることはありませんでした。ただ、ホラー映画の名作として今も映画の歴史に名を刻んでいます。
