ポルりん

浦島太郎のポルりんのレビュー・感想・評価

浦島太郎(1918年製作の映画)
1.6
2番目に古い国産アニメーションとされている作品。

誰もが知っている「浦島太郎」の内容をアニメーションで描くものだと思っていたのだが、私が想像していたのとは大きく違うものが描かれていた。

普通は冒頭で浦島太郎が子供に虐められていた亀を金銭で解決するのだが、本作の場合は特に亀が虐められているシーンもない。
ではどのようにして浦島太郎と亀が出逢うのかと言うと、

船で海に釣りに出た浦島太郎

大量のクラゲに襲撃され、船から投げ落とされる

海底の底で泣いている浦島太郎の元に亀が登場する

といった流れになっている。

正直、浦島太郎の元に亀が登場する意味が分からないし、そもそも浦島太郎のデザインが「エイリアン4」に登場するニューボーンに酷似しているハゲな為、浦島太郎だと認識しにくい。
普通、浦島太郎といったら爽やかイケメンを想像すると思うのだが・・・。


以降ネタバレ↓


その後、助けられた亀に竜宮城に連れて行かれるのだが、善意で浦島太郎を助けたというよりも困っている浦島太郎を巧みな話術で騙し竜宮城に連れて行かれたようにしか見えないのだが・・・。
そして、サザエさんとしか思えない乙姫が登場するが、窓際で腕を動かしながら口をパクパクしているだけなので、何をしたいかや何を伝えたいのかが全く分からない。
最終的にニューボーン似の浦島太郎が竜宮城からぶっ飛ばされ、地上に着くと老人の姿に変化しているのだが、何故か竜宮城に行く前はハゲだった浦島太郎に毛が生えている。
普通なら老人の姿に変化して悲しむ所なのだが、首を左右に揺らしながら気持ち悪い笑顔を見せている事から、私にはハゲだった浦島太郎に毛が生えて喜んでいるようにしか思えないのだが・・・。

浦島太郎を知らない人が観たら果たして内容を理解する事が出来るのだろうか・・・。
違和感だらけの作品であったが本作が偉大な作品である事は間違いない。


※余談

本作はYouTubeにて視聴したのだが、「浦島太郎 1918」と検索すると何故か1931年に製作された「浦島太郎」なのに1918年版と偽ったタイトルが多く存在する。
実際に私もそれが1918年に製作されたものだと勘違いし、危なく1931年版の「浦島太郎」をレビューに書く所だった・・・。

以下のURLが本物なので、気になったら鑑賞して下さい。

https://www.youtube.com/watch?v=emVYbzJvQzU
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