リッキー

路上のソリストのリッキーのレビュー・感想・評価

路上のソリスト(2009年製作の映画)
3.3
989本目。190327
ロスの新聞社の記者として働くロペス(ロバート·ダウニー·Jr)は、ある日、公園でヴァイオリンを演奏するホームレスのナサニエル(ジェイミー·フォックス)と出会います。彼はベートーベンをこよなく愛している青年です。ロペスは彼の奏でる音楽が好きになり、何故彼のような人物が路上生活に至ったか疑問を持ち、その経緯を調べ始めます。
ロペスがナサニエルについて新聞に連載を始めると思わぬ反響があり、ナサニエルの音楽環境や住居を整え、心身ともに支えようと奔走します…。

美しいロスの風景とスラム街を対比させ、ナサニエルの奏でる音楽が街の人々を癒してくれると冒頭から期待が高まりましたが、少し期待外れに終わってしまったような印象でした。
中盤までは流れるような展開と、主演2人の演技に満足できました。しかし実話ベースだからでしょうか。ナサニエルの芸術性を追及したいのか、記者としてのジャーナリズム魂を見せたいのか、路上生活の実態を世間にアピールしたいのか、統合失調性の治療のむずかしさを理解してもらいたいのか、テーマが多すぎたため鑑賞していてよくわからなくなってしまいました。
実際の出来事に忠実であろうとし過ぎて、作品としてのまとまりに欠けてしまったように感じました。
リッキー

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