松岡茉優

ジャグラー/ニューヨーク25時の松岡茉優のレビュー・感想・評価

4.7
メッッチャ面白い。ずっとシネフィルの間で語られてきた作品で、なんやかんや観てなかったが遂に観た。
金持ちの娘と勘違いされて、娘を誘拐された元警官の男が娘を取り戻すために走り回る。『ミラクルマイル』のように主役以外の奴らのキャラが濃くてめちゃくちゃ楽しい。愚痴をこぼしまくるタクシー運転手、ポルノショップのめちゃくちゃ強いボディガード、ミスした仲間を引っ叩く警官と常に楽しい。2ヶ月の停職処分を食らった警官がショットガンを街中でぶっ放したり、主人公に絡まれた不良が人数増やしてしつこくついてくるのが面白すぎて笑える。
本作が特に評価されているのは人間が車を追いかけるという差が開くことが明確なチェイスであるにも関わらず、車が渋滞に巻き込まれたり、障害物によって道を遮られたりすることにやり、前に進めなくなることで、埋まるはずのない差がどんどん縮まっていくところにあると思う。この緊迫感は全映画作家が勉強すべきだと思った。アメリカの「街」を描いた映画もっと観たーい!
松岡茉優

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