ぐりこ

アップサイド・ダウン:クリエイションレコーズ・ストーリーのぐりこのレビュー・感想・評価

3.4
『24 Hour Party People』に続いてUKロック史履修 第2弾。
こちらはロンドンのクリエイション・レコーズの顛末をインタビューで繋いで明らかにしていくドキュメンタリータッチ。

アラン・マッギーによって設立されたクリエイション・レコーズには、ジザメリ、プライマル、ハウス・オブ・ラブ、マイブラ、ライド、スワーヴドライヴァー、ティーンエイジ・ファンクラブ、オアシスなどのアーティストが所属した。
特に1991年はプライマルの『スクリーマデリカ』、マイブラの『ラヴレス』、ティーンエイジ・ファンクラブの『バンドワゴネスク』と3枚の金字塔的作品がリリースされ、クリエイションの年と言える年だった。
しかし、ラヴレスの製作には、27万ポンド(約4,600万円)もの大金がつぎ込まれており危機的な経営状況に陥るが、ソニーの財政支援を受けなんどか存続した。

1995年オアシスの『モーニング・グローリー』の世界的ヒットと翌年伝説のネブワースを経て、クリエイションが英国一のインディ・レーベルへと成長していく一方で、レーベルを取り巻く環境も変わり肥大化する。アラン自身サッカークラブを買ってみたり、労働党と接近してみたり。しかし、そんな絶頂期の1999年末にレーベルを解散する。
毎日朝までドラッグパーティをやりながら、ぎりぎりの経営をしていたアランからすると、英国一のレーベルの運営は刺激を欠いたのかもしれない。
(6年に及ぶパーティー生活の末にコカインで入院しており、そこでドラッグを卒業したらしい)

しかし、アラン・マッギーってすごい。バンド発掘の目利きとしてはホント超一流なんだな。ステヤンのイベントSomewhere,でアランのサインもらったの結構すごいことだったのかもしれない。今思えば。

ああ、それにつけても渡英したい…
ぐりこ

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