ソン・ガンホ主演によるヤクザ映画。
ヤクザ映画ながらもソン・ガンホ演じる男の私生活、家庭を描いたヒューマンドラマでもある。
妻子を持つカン・イングは、どこにでもいそうな父であり、夫だが、彼の仕事はヤクザ。
妻子を幸せにする為、豪華な家で暮らす為に、一生懸命仕事に励むのだが、その仕事内容は、恐喝、暴行をした上での契約締結。
ノ会長からも高い評価を得た今回の建設の仕事だが、会長の弟であるノ常務は気に入らず、強く当たったり、今回の仕事を奪おうとする。
優雅な生活を得る為に頑張るイングだが、家族との溝は深まる一方。
妻、娘共に心は離れていく一方であった…
一見コミカルな音楽から始まる故、ヤクザ映画でありながらも、入り込みやすい内容になっている。
ソン・ガンホ演じるカン・イング自身は至って真面目に仕事をしている、仁義を貫こうとしているだけなのだが、それを邪魔するノ常務がとにかく憎たらしい。
そして、その気持ちが伝わらない妻子の気持ちも分かる故、非常に感情が揺れる作品だった。
どこかまったりした雰囲気がある作品だが、後半のノ常務をフルボッコするあたりから、思わぬ方向に話が進んで、一気に畳み掛けてくるから面白い。
しかしユン・ジェムンは柄悪かったり、しょうもない役が似合う。
何と言っても印象的なラストのシーンが、全てを物語っていたなと感じた。
しかしノ会長がもっとしっかりしてれば…