ながよし

マレーナのながよしのネタバレレビュー・内容・結末

マレーナ(2000年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

登場人物も舞台も全てが地獄(女性目線)
僭越ながら、マレーナと3つしか違わないのでマレーナに感情移入してしまったんだけど、ほんと状況が地獄

街は居心地悪い、友達いない、
夫戦死、男も女も(子供も)悪口を言う
レナートみたいな正義感と独占欲と欲情をごっちゃにした人もはた迷惑

マレーナ、他の街へお行き😢
都会で暮らすのよ😢

しかしマレーナの女優さん、笑わないし化粧薄いし、マジで目立たないようにしてるのにきれいだな~!

弁護士クソじゃん…犯罪者じゃん…
そして終始付きまとう、「これをジュゼッペ・トルナトーレが撮ってる」という絶望

吹っ切れて赤髪、金髪にしたマレーナ
一種の自傷行為だよね

いやこれ、後半のたたみかけがすごい
シチリア島にアメリカ兵上陸したあとの、英語がめちゃめちゃ聞こえた
わたし普段、ハリウッド映画観るときは英語でツッコミ入れてるんだけど(Who is this?!とかThat's insane!とか)、久々にイタリア映画観たからかこの作品では最初から自分で驚くほど無口だったwww
でもこっから、ほんと英語が…

マレーナのリンチシーンまじでグロい
精神的に来る
もうこれ、イエスキリストの受難だよ…

そして列車に乗るところまで含め、『ライフ・イズ・ビューティフル』の別視点だなって思った

マレーナが少し太って、目尻にシワが出来たらようやく話しかける人たち
こっちは髪切られたこと忘れてねーからな!!


でも、(自称)マレーナ視点としては、マレーナの最初の態度が良くなかったのも分かるんだよ 特に田舎では
私も勉強出来たり海外旅行行ってたりして、高飛車って何度も言われてた
髪はロング、挑発的な(自由な)格好
だからこそいまの女性が多い職場では、愛想良く親切に、見た目はどうであれ「お節介なおばちゃん」の話し方を真似て、私はあなたと同類ですよ、気取ってませんよってアピールするの

マレーナの美しさを貫くのなら都会へ行ったり、その価値観を許容してくれるコミュニティに入る
シチリアに残りたいのなら、(見た目はそのままでもいいから)失敗する姿を見せて笑いを取ったり、お節介にプレゼントしたり、料理をふるまったり、挨拶してニコニコしたり

女性は連帯感を重視するから、そういうことなのよねえ、生きるって…
そしたら男性からも女性が守ってくれたのよ😢 「あの子はねえ!親孝行ないい子なんだよ!色目遣ってるんじゃないよ、このバカ旦那!」って

ちなみに、私が人生で出会った何人かの「整形なしでも絶世の美女」は、ぱんつとかウンコとか幼稚な言葉をずっと言ってたり、言葉遣いがすごく悪かった
そうでもしないと、美しすぎて人と距離をおかれてしまい、人々と仲良くなれないから
すごくかわいそう、でも誰も悪くない

色んな意味で、観てて辛かった
でも学ぶところが大きいというか、苦しい人にこそ観てほしいというか

最後の、帰ってくるところは余計だったけどね…帰ってこないでほしかった
ながよし

ながよし