ほーりー

美女と野獣のほーりーのレビュー・感想・評価

美女と野獣(1991年製作の映画)
3.9
ディズニー・ルネサンスと呼ばれた90年代前半の第二期黄金時代の第2弾!!アニメ映画史上初のアカデミー作品賞にノミネートされた「美女と野獣」。

本当は「リトル・マーメイド」と本作の間に「ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え!」があるのだが、事実上、これが「リトル~」と並んで黄金期の起爆剤となった作品のように思う。

実写版「美女と野獣」は今年2017年の最大のヒット作になったが、基本的なストーリーは本作と同じ。ただ両者見比べると、ベルの過去が描かれたりと実写は実写なりのアレンジが色々加えられている。

特に本作は数あるディズニー映画の中でもミュージカル然とした作品(主要キャラのほとんどが人間および元人間だからね)。「リトル~」に引き続いて、作曲はアラン・メンケン。本作品も名曲揃いだが、個人的には「ひとりぼっちの晩餐会」のような明るい曲が好き。

「リトル~」や次回作「アラジン」もそうだけど、三作品ともそれまでのディズニー映画に比べて恋愛映画としてのカラーが色濃く、主人公たちの恋愛の成就がそのまんま、映画の帰結になっているように思う。

さらに言っちゃうと、三者の共通するところはコンプレックスや自分の境遇からの克服である。

アリエルは自分が人魚であること、野獣は自分の姿が醜いこと、アラジンは自分の生活が貧しいことに、みんなそれぞれ負い目を感じている。

三作品とも、そうした障害を乗り越えて本当の愛を知るという点でよく似た構図のように感じた、と同時にそりゃいまだに愛される作品になるわなと思った。
ほーりー

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