いろどり

チェ 39歳 別れの手紙のいろどりのレビュー・感想・評価

チェ 39歳 別れの手紙(2008年製作の映画)
3.3
キューバのときとは打って変わってボリビアゲリラの士気は低く、統率するのに一苦労のゲバラの顔には疲弊の色がにじみ、次第に劣勢になっていく状況と喘息の気管支音が重なり悲壮感が漂う。キューバ革命の二の轍を踏むまいとしたアメリカの作戦勝ちともいえ、巨大勢力の恐ろしさを感じた。

射殺される最期は、撃たれてから息絶えるまでゲバラ目線で描かれているのが非常に生々しくリアルで、曲が流れた後の無音のエンドロールは、ゲバラの強い意思と無念な思いが表れているようだった。ドイツ人の神父役でマット・デイモンがほんの一瞬出ているソターバーグの遊び心。あまりに淡々としすぎているので、マット・デイモン探しを楽しむことで乗り切った。
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