エイズが流行り始めた頃の映画。
当時、シネマライズにて。
自身がエイズで死ぬ事が分かっていて、それを受け入れつつ、この映画を撮ったシリル・コラール。
主役もシリル本人。
最初は痛々しくて仕方なかった。
この映画の後、実際に亡くなってしまったし。
だけども、これはエイズの映画ではあるけど、それだけの話ではない。
生きる事の意味の物語だと思う。
それも、決してお涙ちょうだいの物語ではない。
彼はこの映画の中で全身全霊で生き抜こうとする。
そして性を求める。
生は性なのだ、と何かに書いてあったが、まさに彼にとってはそうだったんだろう。
シリルはちゃんと生きた。自らの運命を受け入れて。