じぇいらふ

ヤンヤン 夏の想い出のじぇいらふのレビュー・感想・評価

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)
4.2
音楽が久石譲ぽいせいか、北野武『菊次郎の夏』っぽい😆でも最初だけ。あとはいつもの淡々と進むヤン作品。
冒頭の台湾の結婚式が中華圏だからどこもかしこも赤赤赤🟥で鮮やか。

ヤンヤンとその家族の出来事が平行して淡々と描かれます。皆んないろいろ抱えてるんですが、年老いた叔母さんが昏睡状態になることで、それぞれの抑えた気持ちが少しずつ破裂していく感じ。何も聞こえない叔母さんに話しかける時だけ、本音が話せる。

ヤンヤンの学校シーンが、面白い。コンドーム爆弾笑。先生まだ棒持って威嚇してる時代だ😆ヤンヤンちょい変わり者なので女の子達にいじめられてる。女の子可愛いのに。

お父さんの仕事で知り合ったイッセー尾形がとても印象的な役で出てきます。
お父さんが日本出張で元初恋の女性とのデートと焼け木杭に火が付くかどうか⁉️という昼ドラ的シーン、ヤンヤン夏の思い出というよりヤンヤンのお父さん東京の思い出ですな😆いい人なんだけど、ここのお父さんちょっとズルいなあ。

日本のお父さんと、台湾の娘の同時デートのシーンの編集いいですね。
外国の監督が撮る日本はいつも興味深い。今回結構自然ですね。

キスとか告白とか、気持ちを伝える大事なシーンをアップせずにあくまで遠くから見つめるヤン演出✨

いつもいじめられるヤンヤンの天敵の女の子への気持ちが恋⁉️に変わる瞬間のシーン、まさに“雷”に打たれる⚡️❤️感じが可愛くて良い。その後のヤンヤンの行動が怪しいのもいいのですが、ここら辺もっと展開して欲しかったかな。父に尺取り過ぎ笑。きっかけはパンツか?笑、そういえばヤンヤンのパンツシーンやたら多いけどなんか可愛い笑。

ヤン作品らしく、やっぱり終わりで事件が起きるのですが、今回はそこまで悲劇的でなく、これも人生という独特の諦念⁉️これ遺作なんですね。