モミヂラミミヂ

平成狸合戦ぽんぽこのモミヂラミミヂのレビュー・感想・評価

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)
3.7
ケレン味たっぷり。
その百鬼夜行、プロジェクションマッピングじゃないよ。

高畑勲が亡くなって、ちょっと間が空いてしまったけど改めて見返そうと。
宮崎駿に比べて地味な印象が否めない高畑勲ではあるけれど、
人物描写は群を抜いていた、ということを思い知らされるばかり。

映像表現、人物表現一つとっても容赦ないというか。
どこまでも徹底的にリアリティを持って描くことで、
化け学によって魅せられる少しのねじれが余計にファンタジー増し増しにする。
(スイカに塩現象と呼ぶ)

再度ネットで調べたらアニメで今は当たり前のロケハンを始めて行ったのは高畑さんで常に表現と技術の二軸でリアルに作品を作り出す人なんだなと。

図書館で狸が化け学を勉強しているシーン。
よりナチュラルな奥行きを出すためにジブリで初めてのデジタル映像を使ったとテレビで昔見たけど、本当に一瞬。
一瞬で終わるシーンにすら、すでにこの時初老に足かけてた人がどこまでも貪欲になれるって恐ろしくすらなった。

狸に化かされたのかパクさんに化かされたのか。。。
地味すごい監督。。。。