kazu1961

平成狸合戦ぽんぽこのkazu1961のレビュー・感想・評価

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)
3.4
▪️Title : 「平成狸合戦ぽんぽこ」
Original Title :※※※
▪️Release Date:1994/07/16
▪️Production Country: 日本
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-202 再鑑賞
▪️My Review
題名や、タヌキのひょうきんさ、そして直ぐ宴会する様子などを観てると微笑ましく感じる部分もありますが、本当はとても悲しくて辛い作品ですよね。
本作は、原作・監督・脚本は高畑勲。高畑監督はファンタジーを描いているのではなく、ドキュメンタリーを描いていると言っています。
たぬきが2足歩行で歩いたり、人間やお化けに化けるということはファンタジーなのですが、描かれている問題そのものは言うまでもなく非常に現実的です。それはアニメでありながら現実をそのまま投影したドキュメンタリーのように“なるよう”意図的に作られているからなんですね。
エンドロールで聞こえる「いつでも誰かが」の楽しい曲調の曲をながしながらも、ビルが立ち並ぶ現代の街を映し出し、その“辛い現実から目をそらさせない”というのも痛烈なメッセージです。そして、最後に、ぽん吉がカメラ目線で、明らかに“観客”の方を言った内容も厳しく痛烈です。
歴代ジブリ作品の中で、ナレーションの採用や、劇中での実写映像の採用が本作のみであるのも、その痛烈なメッセージに客観性を持たせるからなんでしょうね。
人間って。。。考えさせらる作品ですね。

▪️Overview
「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」の高畑勲監督が、人間の自然破壊により住む土地を追われそうになったタヌキたちが、住処を守ろうと奮闘する姿をユーモラスに描いた長編アニメ。人間による宅地開発で自然が減った東京・多摩丘陵に暮らすタヌキたちは、残り少なくなったエサ場をめぐって縄張り争いを起こしていた。しかし、このままでは住む場所がなくなってしまうという危機感から、タヌキたちは団結。人間たちを化かして驚かせ、宅地開発をやめさせようと計画し、先祖伝来の“化け学”を復興させる。四国や佐渡に住む伝説の長老たちに助けを求める使者も送り、残ったタヌキたちはせっせと人間を化かすが、なかなか効果が得られず……。世界最大のアニメーション映画祭として知られるアヌシー国際アニメーション映画祭で長編部門グランプリを受賞。(引用:映画.com)

声の出演は、古今亭志ん朝 (3代目)、野々村真、石田ゆり子、柳家小さん (5代目) 、清川虹子、泉谷しげる、三木のり平、林家こぶ平など。
kazu1961

kazu1961