1作目を再鑑賞してから見逃していた2作目を観るってのをやってますが…
前回、3点リーダーについてしつこく追究したところ、ようやく謎が解けたのでご報告いたします。
日本語タイトルにはリーダー有り、本国の正式タイトルにはリーダー無し。
しかし実際にもう一度観てみると、本編のタイトルバックにはリーダーが付いていた!
いや、正確にはあれはタイトルではなくキャプションなのだ。オフィシャルのトレーラーのタイトルにはやはりリーダーは無い。
ちなみにアメリカのwikiにはリーダーは無いが、アメリカの映画データベース「IMDb」にはリーダーが付いている。
そして我らがfilmarksの原題表記には、、やはりリーダー有り。
結論。どっちでもええんやんけ‼️
ということで、大変失礼しました。前置きが長すぎました。
続編の「28週後…」のレビューに進みます…。
前回よりキャストは一新され、ダニーボイルは製作に回り、若いスペイン人監督に託された。
4ヶ月が経ってウィルスはすっかり終息している。新型コロナウィルスの状況を見ると、いくら患者を殺しまくってきたとはいえそんなに早くに収まることは現実には無いんだろうなと、今だから思うところが出てきて面白い。映画って見るタイミングで確実に見方が変わるよね。
変わったと言えば、前作を踏襲しててっきりフルチンで臨むのかと思いきやそうではなかったロバートカーライル演ずる主人公が、前作の仲良し擬似家族とは比較にならないほどクソ親父で(とは言うものの、こんな歳になってから見てしまうと、いやいや自分も同じ状況ならどうするかなんてわかんないぞー、恨み節タラタラの奥さんのほうもたいがいやぞー、なんてことを思ってしまったので、クソと責めきれない部分も大いにあるのだが)、美しくも尊い家族の絆を描いた前作とは正反対なファミリー。
しかもウィルス抗体のある極めて特殊な人間(前作がどこにでも居そうな主人公が狂気を纏いながら自我を保ち爽快なラストへと至るのとはこれも大きく異なる)ということもあって、前作の良さを再度体験したいという方にはなかなか受け入れがたいものがあったのではなかろうか。
その反面、アクション映画としての面白さは、この翌年「ハートロッカー」で人気を不動のものにするジェレミーレナーの活躍で倍増している。思わせぶりなカットがちょっと鼻につく部分もあるにはあったが、走るゾンビ🧟♂️という設定を更に活かしたスピーディーかつサスペンスフルな攻防は中盤以降息もつかせぬ展開でなかなか釘付けにされてしまった。
しかしながらボクは意外と本作のほうがドラマとしても面白いのではないかと思っている。
主人公に刻まれた慚愧の念が妻を目つぷしで殺すという直接的な行動を起こさせ、さらにその衝動は娘へと向かう。
子供たちの母親への純粋な思いがウィルスの拡散と取り返しのつかない殺戮を呼んでしまう虚しさ。
主人公一家も、軍人たちも、何のために?誰のために?というのが時にあやふやなまま、瞬間瞬間の信念で行動しなければならない、そうするしかないという儚さをドラマティックに描いた秀作じゃないか。
ダニーボイルが家族愛を隠れ蓑にスタイリッシュな切り口で映像美を追求したのに対して、本作はケレン味のあるアクションやド派手なアプローチで画面を華やかに彩ることで見えにくくしているのだけれど、前作以上に人間の本質に迫った優れたドラマとして見応えがあったように思う。
続編でいろいろ変わってしまうのは映画あるある、しかしこういう転換をすることもあるからまた楽しい。ボク自身長らく間を空けて、歳を重ねてから見たから面白かったのかもしれないし、それもまた良かったってことで。