みおこし

なまいきシャルロットのみおこしのレビュー・感想・評価

なまいきシャルロット(1985年製作の映画)
3.7
水泳の授業で飛び込みに失敗した13歳のシャルロットは、ケガをして教室に戻る途中で、音楽室で放送されている彼女と同じ13歳の天才ピアニスト、クララ・ボーマンの演奏をふと目にする。同い年の彼女に圧倒されて以来、彼女の頭の中はクララでいっぱいになるが、夏休みが始まったある日、コンサートのためこの地を訪れたクララとマネージャーに偶然道を尋ねられ…。

当時14歳のシャルロット・ゲンズブールがセザール賞新人女優賞を獲得し、一躍注目を集めたフランス発の青春映画。『ラ・ブーム』も大好きなので、こういう思春期の女の子を主役にした甘酸っぱいフランス映画はツボです。
シャルロットのクララに対する想いは決して同性愛というわけでもなく、自分とは対照的な世界に生きる同い年の女の子に大きな影響を受けての、言語化できない不思議な感情。クララとの出会いをきっかけに、ひとりの少女から大人の女性へと少しずつ成長していくシャルロットの心の葛藤やほろ苦い経験を淡々と描いています。
痩せてすらりとした抜群のスタイルと、どこか自信なさげな表情がとっても魅力的。13歳にしてはすごく大人っぽい印象(クララよりも遥か年上に見える!)で、シャルロット・ゲンズブールの魅力が最大限に発揮された本作。この時代のフランス映画にありがちな、思春期の女の子に対するロリコン要素が垣間見えるのがちょっと気になりましたが(汗)みずみずしく健康的なシャルロットの可愛さがそれをカバーしている気がしました。

ラストは胸の奥がつんと痛くなるような、ちょっと切ない終わり方。でもこれこそ”成長”の過程であり、誰もが直面する青春の1ページだなと。テーマ曲が耳から離れない!(笑)
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