過ぎ去った季節を若さと呼んでしまうのは、いつまでもわがままです。踊らされ、笑うしかなかったあの頃をただの単語に押しこめてる。先が見えない不安さえ、美しいものに変換してる。でもそれはあとにしましょうね。
胸突く現実を振りはらってきたわたしたちは、何度も台風を経験しました。打ちつける雨に、顔をそらす強風に、立ち向かう知恵を探して。
もう慣れたのかな？日常は何も残しません。それでも十代は永遠の足踏み。大人になっても同じ机、積みあげてる。
だから、少しだけわがままでいさせて。帰る場所がないなら、せめて作らせて。美しいものはやがて消えてしまうもの。
おかえり、おかえりなさい、ただいま。
あと、ずっとさよなら。
