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嵐の孤児のmimicotのレビュー・感想・評価

嵐の孤児(1921年製作の映画)
5.0
妹を思いやる姉の愛が何より美しい。

実際も姉妹のドロシーギッシュとリリアンギッシュがお人形のように可憐で美しい♡そしてロリータファッションがまた可愛い。ふたりを観るだけでも、この映画を観る価値が十分にありました。

フランス革命の恐怖時代を背景にしたデヴィッド・ウォーク・グリフィス監督の歴史ドラマ。

雪の降るノートルダム寺院に捨てられた、貴族の血を引く赤ちゃんと、捨てられかけた平民の赤ちゃん...革命の渦中にまき込まれた孤児姉妹の運命は如何に。

癒し効果あるピアノのメロディと、サイレント映画特有のオーバーな演技のアンバランスさ!時々差し込まれるナレーションは動く紙芝居みたいで楽しかった。

好きだったシーンは...
ウキウキ飛び跳ねるシュヴァリエと嬉し恥ずかしいアンリエット。恋するふたりが可愛すぎる。
婚約指輪のデザインに一目惚れしてしまい、巻き戻して5回も観ちゃいました。

けど物語は意地悪で、掴めそうになると邪魔が入りラストまでハラハラしっぱなし。革命以降は、1.5倍速?で群衆がわちゃわちゃ凄い躍動感。

貴族の横暴さだけを悪とは描かず、革命後に理性を失った平民の狂気を貴族以上に描いているところがリアル。いつの時代も人間は恐ろしい。

これぞ映画!これぞラスト!という楽しい映画。大好き。
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