いつも女は、気付かぬように男を試し、いつも男は、それに気付かず誘惑に負ける。w
こんな、駆け引きだらけの自然の摂理の中で、雑念を振り落とし、最後の恋の相手を見極めることの難しさよ。
ダメダメなフランス男子なのに、なぜか憎めず同情してしまう、グザヴィエの普通さ・平凡さったらない。
前作、スパニッシュ・アパートメントの続編で、前作よりもグザヴィエの恋愛模様を中心に、恋と結婚に重きのおかれた作品。
個人的には、前作のスパニッシュ・アパートメントよりも、このロシアン・ドールズの方が好みだった。
なぜ故に、グザヴィエはもてるのか?
実に平凡で女性関係が軽いのに、なぜかもてる。
女性の警戒心を解くような、中性的ともいえる穏やかさと、軽そうにみえない、そこそこ真面目そうな風合いなんだろうな。そして、いやらしくなく、女性との距離が近い。これは、スパニッシュ・アパートメントの時からそう。
やはり、あの距離で真面目な話ができるって、天性のモテ要素がある。
あと、気になったのは、タイトル。本編後半になってもタイトルの、ロシアン・ドールズという意味が明らかにならない。
ロシアン・ドールズっていうわりには、全くロシアン・ドールズっぽいシーンがでてこない。
と、思いきや、ラスト付近で解説してくれるのだが、「そこ?」と思わず笑った。
もちろん、テーマもあってるし、納得はできるけれども。(笑)
何はともあれ、裏返されて手渡された女性からのカードをめくるタイミングは間違えちゃいけない。めくらないでおくと、大切なカードを失くすはめになる。
あと、レズビアンのイザベラが美しかったな。