千年女優

マイ・ボディガードの千年女優のレビュー・感想・評価

マイ・ボディガード(2004年製作の映画)
3.0
誘拐が一時間に一回発生すると言われる中南米。元CIA中央情報局員で現在では様々な戦後後遺症に苛まれるジョン・W・クリーシー。その腕を見込まれてメキシコの自動車メーカー経営者に九歳の娘ルピタのボディガードに雇われた彼が、彼女との交流の中で人間味を取り戻すもやがて深刻な事態に巻き込まれる様を描いたアクション映画です。

A・J・クィネルのベストセラーで1987年にもイタリアで映画化された『燃える男』をトニー・スコットが『クリムゾン・タイド』でコンビを組んだデンゼル・ワシントン主演でメキシコ舞台に映画化した2004年公開の作品で、批評は伸び悩み1.3億ドルの興収も期待に及ばずでしたがワシントンと子役ダコタ・ファニングの演技が称賛されました。

アクション作ながら後の『イコライザー』に通じるワシントンの貫禄を活かした重厚でシリアスなムードの作風で、それをトニー・スコットらしい目まぐるしい演出で彩ります。その二つの相性の良さは今ひとつでテンポの悪さが目立ち題材の掘り下げも浅いですが、存在感のある主演二人のアンサンブルで説得してまとめ上げている一作です。
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