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他人の顔のsonozyのレビュー・感想・評価

他人の顔(1966年製作の映画)
4.5
1966年、安部公房の『砂の女』に次ぐ長編を勅使河原宏が映画化。

化学研究所の事故によって顔面に醜い火傷を負い重度のケロイド症状を包帯で隠している男が、医師の勧めで作られた精巧な「仮面」を付けることにより、自我と社会性を取り戻し、"誰でもない男"となり、妻を誘惑する。

男(仲代達矢)、妻(京マチ子)、医者(平幹二朗)、看護婦(岸田今日子)、いずれの演技も素晴らしい。
そして、磯崎新による手術室の美術/デザイン、武満徹の音楽、このビジュアル。
『砂の女』に続き、シビれる邦画に出会えました。

しかし「砂の女」も今作も、レンタルもセルもオンラインも無く簡単に見れない..(海外Amazonや某Tubeを探せば一部見つかったりしますが。)
※仕方なく、国会図書館で見ました。笑;

権利関係の調整で不可能なのでしょうが、全世界の全映画作品がいつでも見れるアーカイブ(もちろん有料で)、いつか実現して欲しいものです。
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