脳性麻痺の障害を持つコンジュを演ずるムン・ソリの演技力、圧巻!
最初は障害を抱えてる方が演技してるのかと思いましたが、彼女の妄想シーンでは健常者として立ち振る舞ってるのを見てそれが演技だという事がわかり、マジで強烈でした。
そして常に落ち着きがなく、脈略のない話をする発達障害?普通そうに見えて普通じゃない人のジョンドゥを演じるソル・ギョングも凄い。
そんな二人の恋愛を描いた物語
そして「普通」とは何なのかを訴えかけてくる作品だと感じました。
ある日ジョンドゥは、兄が轢き殺してしまった人の家族に純粋に謝り行った。
その時に独り置いていかれた脳性麻痺のコンジュの存在を知る。
1人でいるコンジュを気にかけているうちに好意を持っていった。(誰からも邪魔者扱いされ相手にされないけど自分の事を邪険に扱わない唯一の存在だからかもしれない)
コンジュは、熱心に通ってくれ、花をくれ、何より自分の事を「かわいい」と言ってくれたジョンドゥに好意を抱くようになる。
これは普通の事ではないのだろうか?
健常者から見たら普通じゃない人達が普通の事をやるのはいけない事なのか?
脳性麻痺の妹を独りアパートに残し、妹名義で障害者用の綺麗なアパートに引っ越し、役人が来る時にだけ脳性麻痺の妹をそのアパートに連れて来て一緒に住んでるフリをする兄夫婦。
コンジュが見ているのにも関わらず脳性麻痺だから大丈夫とSEXを始める隣人夫婦。
自分が飲酒運転で殺したのに刑罰も受けず、弟に罪を着てもらったのに悪びれるどころか弟を邪魔者扱いするジョンドゥの兄。
2人で食事に行けば嫌な顔をされ入店拒否
これらの方が普通じゃない
普通じゃない2人の恋愛は普通じゃないからありえないと決めつけ、物事を決めていく周りの人間達に憤りを感じる。
観終わっても考えさせられる、感慨深い作品。
ご都合主義的なハッピーエンドでは無く、微かに幸せを感じさせる終わり方も良かった。
あと、ジャケ写が非常に良い🫂