PaoloSorrentino

オアシスのPaoloSorrentinoのネタバレレビュー・内容・結末

オアシス(2002年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

脳性麻痺と前科持ち
オープニングは壁掛けに外の木の揺れが映り、風が窓を叩く音

ギョングは終始鼻をくしゅくしゅさせ、普通ではない空気感で出所したままの姿で街を漂う
ソリは全身の筋肉が自由に動かせず、意思表示すらもままならない

手鏡に光を反射させて鳥に見立てて一人遊び

悪気はないが、常識も空気も読まず、いつ罪を犯してもおかしくない雰囲気
不法侵入しレイプしようとしたら気絶したため逃げ出した
ドア越しにセックスを聞かされて涙する
兄に公共マンションを借りるための道具として利用され、独り古アパートに捨てられる
ソリはレイプしようとしたギョングに電話
重度の障害者でも頭や心の中は全く同じ
妄想する自分の姿は健常者
誰一人としてソリの話を聴こうとすらしない
誰一人としてソリの気持ちを知ろうとしない
ソリの望みを受け入れてセックスしただけなのに犯罪者にされてしまう
脱走してでもギョングはソリのために、オアシスにかかる影を消そうと木を伐る
何も変わらないギョングからの手紙
一所懸命に掃除するソリ
埃が舞い輝いている
影のないオアシスと何か光を手にしたようなソリの変わらない日常でFin

障害者ものが数多くつくられる韓国で、この映画の切り口や距離感は他と違う
この題材をこのテイストでつくれる韓国映画界は悪癖が多いが力がある
PaoloSorrentino

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