警察だって家族だって、他人の愛を推し量ることなんてできるはずもなく、運命の糸は決して他者が目視できるようなものでありはしない。
例に漏れず僕だって、こうして天から2人を見下ろしていない限り、警察や家族側の人間であって、きっと愛を想起することさえ叶わなかった。というより、この状況下で客観的に目撃していても、そう易々と受け入れられるものでもない。
誰もが純愛と謳えば、それが常識になるかと言われればそういうわけでもなく、僕はただこの二者間の真実を知るのみで、共感しているわけでは決してない。
しかし、ただ一つ言えることは、愛とはどこにでも起こりうるものであり、またそれは当人の中に小さな世界を創造することであって、外界から野次を入れるべきではないということ。宇宙が偶然にして生まれたように、小世界がいつどこで生まれるかは、当人含めて誰にも全く以って予測不可能であって、人知の介するところではない。
2人の演技に脱帽。
