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空中レヴュー時代のchakoのレビュー・感想・評価

空中レヴュー時代(1933年製作の映画)
3.7
"ダンスの神様"と呼ばれ、ジーン・ケリーと並んでハリウッドのミュージカル映画全盛期を築き上げた一人、フレッド・アステア。実はそのアステアの作品をこれまであまり観たことがなく、ミュージカル映画が好きだと言っておきながらこれはいかん!と思い、今年はアステア作品を観ていこうと鑑賞。

さて、作品の方はと言うと・・・
リオを舞台に大富豪の一人娘を巡る、彼女の婚約者と彼女に恋するバンドリーダーとの三角関係を描いたお話。ということで、内容自体は昔の映画にありがちな男女の三角関係を軽快に描いていくのですが、何と言っても見所はアステアのダンス!

アステアはバンドメンバーの一員という役どころで脇役ではあるものの、ヒロイン役のジンジャー・ロジャースとカリオカダンスという額をくっつけ合いながら踊るダンスシーンの見せ場があります。

同じ人間の足とは思えないようなしなやかで軽やかなあのステップ。
子供の頃に観た「トップハット」のイメージからか、どうも私の中ではアステア=シルクハットの薄毛のおじ様といったイメージが強かったけれど、
男は顔じゃない!髪の毛の量でもないよ!!
と、幼き頃の私に言ってやりたい。
確かにこの当時34歳にしては老け顔で薄毛でおでこもツルツルだけど(そういう私もデコっぱちなので人の事は言えない…笑)、笑うとタレ目になる優しげな笑顔が愛らしい。
歩き方一つにしても芸術的に美しく、漂う紳士の品格。ジェームズ・ボンドがスパイ界の紳士なら、アステアはダンス界の紳士ですよ!あぁぁ、美しきアステア様!!
"洗練"という言葉がこんなにも似合う人を初めて観ました。

アステアは本作でのダンスシーンが評価されて主役級へと上り詰めたのだとか。あのゴールデンコンビと呼ばれたジンジャー・ロジャースとのコンビもここで結成されたというわけですね。

そして本作で忘れてはならないのが、ラストの美女ダンサー達による飛行中の飛行機の上でのダンスシーン。
飛行機の翼の上に立つ美女達が風が吹くと共にパアッと水着姿?になったり、ドミノ倒しのように倒れたり・・・と、まさしく"空中レヴュー"を披露するわけなのですが、こんなの誰が思いついたんでしょうね。だって飛行中の飛行機の上でダンスって・・・(笑) 私が映画に求めているのは日常とはかけ離れた現実離れしたような世界へ連れて行ってくれる事なのですが、これにはさすがに驚きました。

とは言いつつも、アステア様の魅力を存分に感じられたので大満足◎
ミュージカル好きや"ダンスの神様"を観てみたい方におすすめです♪