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ポロック 2人だけのアトリエのmaのレビュー・感想・評価

3.2
エクス・マキナにポロックの絵が重要アイテムとして登場していた。心をそのまま写しとった絵。
ジャクソン・ポロック。アメリカ現代アートの巨匠。
高校時代「No.5 ,1948」という絵が教科書に載ってて、その絵の具をブチまけたような絵になんじゃこりゃと思いつつ、強烈に印象に残っていたのでした。ドリッピングを編み出した理由について「紙と筆の摩擦によって齟齬が起きるのを防ぎ心の動きをそのまま表現するため」と説明があって天才の考えることは分かんないなーと思い、「俺は絵の具の飛び散る軌跡を完璧にコントロールできる」というポロックのコメントに変人だなあと思い。私にとってポロックはそんな印象(あとめちゃくちゃ高い絵)でしたが、とにかくあの絵に唯一無二のオリジナリティがあることは分かって忘れられない絵の一つでした。
ポロックはやっぱりアメリカで一番支持されているのか?日本ではそれ程人気がない気がする。私もポロック自身について何も知らなかった。本作を観て「なぜあんな絵を書くに至ったのか?」という長年の疑問が解けた。娯楽的には退屈な場面が多かったけど、最初から丁寧に伏線が張ってあり、ドリッピングを編み出すに至る経緯が分かりやすい。ついでに当時(40年代〜)のアメリカ芸術界の様子も分かって勉強になる。
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