イロカワ

百万円と苦虫女のイロカワのレビュー・感想・評価

百万円と苦虫女(2008年製作の映画)
4.6
 蒼井優と弟が団地を歩くシーン。信じられない撮影方法をしている。とんでもないショット。
 田舎で暮らしてみると、おじさんおばさん達の結束力の高さが怖くなる。笑っているうちは鶴瓶の家族に乾杯みたいな物で済むんだけど、それが敵意に変わる瞬間は都会では経験できないタイプの暴力性を孕んでいて、この映画はその瞬間を捉える事に成功している。
 こんな話は緩い結末になるしかないが、それを百も承知のうえでタナダユキはこの物語で伝えたい事があった。それを感じ取れる人間で良かったと思う。
イロカワ

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