子持ちのカイロレン

宮本武蔵の子持ちのカイロレンのレビュー・感想・評価

宮本武蔵(1973年製作の映画)
3.5
前半で一乗寺の決斗までを終わらせ(凄いダイジェスト感)、後半は加藤泰がやりたいことをやれてるのか、映画が急にいきいきしだす。オリジナルなのは内田吐夢版で見捨てられた又八の救済と、オババの怨念爆発で、特にオババはイッちゃっててホラー映画の域。タガが外れたのか節操なくなったローアングルは、又八たちのどん底感が強調されて効果的なものもあれば、明らかにやり過ぎなものも。遂には海底に潜り、巌流島に向かう武蔵の船底を見上げる。結果的に「ジョーズ」を2年先取り。