さとうの人

忍者武芸帳のさとうの人のレビュー・感想・評価

忍者武芸帳(1967年製作の映画)
4.5

初めて観た大島渚映画!

今の時代だとvomicっていう声優が声を入れた漫画があるから、若い人とかはあまり驚かないだろうけど、当時にしてはとっても斬新な手法だったんだろうな。

漫画だけでこんなに長時間持てるのかなって不安になったけど、なにしろ漫画の原作が良い!さらにその情熱を大島渚監督が映すんだからさらに良い!素敵!

厳しい戦国の世に貪欲に必死に生きる者たち。戦い、恋をして、血と涙を流す者たち。白と黒の画面の中で派手に残酷に映し出されている。漫画という平面世界の中でリアリティが呼吸をしてる!日本映画として充分通用されるけど、なんで知名度が低めなのかが謎。

ちょっと難しいなーと思ったのが、途中で挟まれる登場人物たちの外伝。
外伝があることで話全体にも深みが出たけど、出すタイミングが少し不自然な気がした。

現代の日本映画にこの形式の作品は通用するのかな。
もし出たとしても、この作品を超えるには相当の努力と情熱が必要な気がする。
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