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ドクトル・マブゼの10000lyfhのレビュー・感想・評価

ドクトル・マブゼ(1922年製作の映画)
3.5
変装と催眠術を操る怪人マブゼの暗躍から破滅までを描いた、サイレント時代の 4時間半に及ぶヴィラン映画の金字塔。マブゼと女性を含む仲間たち、刑事フォン・ヴェンクら、キャラの際立ったアンサンブルキャスト、そして特に変わったことは起きないが起伏に富んだストーリーは、以降の映画のみならず TV シリーズの原型にもなったと思われる。マブゼは義賊には該当しないが、国家レヴェルで経済を操作したり、標的がカリカチュライズされた富裕層だったりで、憎みきれないカリスマという感じ。ヘマをしたり口を割りそうな仲間は容赦無く殺すなど、冷酷さもあるので、感情移入には至らず、後年のギャング映画のように、他人事を客観的に眺めるマインドで鑑賞。ムルナウ『吸血鬼』同様、半透明の人物映像で霊を表現しているが、当時の流行り?ラスト、印刷機が表現主義的に怪物に変容するの最高!劇伴、私が観たヴァージョンのは 2001年録音、ピアノ (Aljoscha Zimmermann)、弦、パーカッションのアンサンブル、素晴らし過ぎ
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