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ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士のYYamadaのレビュー・感想・評価

3.5
【サスペンス映画のススメ】
〈ジャンル定義への当てはめ〉
 ○: 観客の緊張感を煽る
 ○: 超常現象なし

◆作品名:
『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』(2009)
◆サスペンスの要素:
・事件の真相解明

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・天才ハッカーのリスベットは、ジャーナリスト殺しという無実の罪を晴らすため、命がけで真犯人を見つけ出すが、瀕死の重傷を負い、厳重な監視下の病室で軟禁状態におかれる。リスベットは国家をも揺るがすスキャンダルに関わっており、政府公安警察はその事実発覚を封じるために関係者抹殺に動き出していた。
・一方のミカエルは、数少ない理解者たちとともに「狂卓の騎士」を結成し、巨悪に対峙。法廷で政府公安警察との全面対決に挑む…。

〈見処〉
①国家の闇と対峙!
 北欧ベストセラー第3章。
・『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』は、2009年に北欧スウェーデンにて製作されたサスペンス映画。全世界で2600万部を売り上げたスウェーデンの人気作家スティーグ・ラーソンによるミステリー小説を3部作にて映画化した最終章に該当。
・リスベットによる国家をも揺るがす過去が明らかになる本作の監督は、前作に続きダニエル・アルフレッドソン。ミカエル・ニクヴィストとノオミ・ラパスが扮するミカエルとリスベットのコンビにより、本作がシリーズ最終章を迎えるが、ミカエル役のミカエル・ニクヴィストが2017年に肺がんによって急逝されており、息のあった2人が観ることが出来る文字通りの最終作品となった。

②結び…本作の見処は?
◎: 前2作による「動」のリスベットと「静」のミカエルの立場が逆転。本作では、ミカエルがリスベットの無罪放免のため、積極的に活動する構図となっているが、2人の静かな信頼関係は健在。シリーズ7時間に及ぶラストシーンには、次作品の製作も期待出来るものだっただけに、ミカエル・ニクヴィストの急逝は至極残念。
○: 終盤の法廷シーンは緊張感が高まり、シリーズ最終章に相応しい。
▲: 壮大なミステリーの1作目に比べ、2作目と本作は下衆の陰謀ドラマとなったのが残念。
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