夫と別居し幼い娘と一緒に古びたマンションに引っ越して来た淑美。
しかし、まもなくして恐るべき怪奇現象の数々が、じわじわと母子に襲いかかっていく…。
作家鈴木光司と中田秀夫監督のコンビで贈る、古いマンションで起こる怪奇現象に立ち向かおうとする母と娘の絆を描いたホラー映画。
日本の由緒正しきホラーといった感じのオーソドックスなお話。
ホラー映画なんだけど、怖いというよりは切ない感じ。
母親の子供に対する愛情が深く感じられます。
普通の邦画のホラーに比べ、ストーリー性がしっかりあり最後まで飽きずにみれた。
全編湿気と日常的な恐怖、集合住宅に住む都会人なら誰もが「これだけは起こってほしくない」と思う事件の、怖さというより嫌さ加減でたたみかけていくホラーなので、ばんばん怖がらせてほしいエンタメホラー志向の人は物足りないかもしれない。
ただ、その分ストーリーの哀しさというか、恐怖に絡まってくる切なさは特筆すべきものがある。
また、水の見せ方にコダワリを感じました。
冷たくて何ともいえないイヤなカンジの水の表現。
この、そこにあるだけでイヤなカンジ。
多分アメリカなら水が人を襲ってきますね。日本独特の水の怖さです。
管理人部屋のモニターテレビも、思いつきとしては良い小道具でした。
でも管理人のおじさん、もっと生かせなかったかなあ。
芝居は下手だけどいいキャラでした。
あと、父親役の小日向氏も。
だが、とにかく黒木瞳が上手い。
そして、エロい。
別にHなシーンは皆無なんだけど、そこはかとなく香り立つ色気があるんだなぁ。
ちょっとヒステリックな部分が鼻につきましたが。
なお、原作のお話は全然違うそうです。