BUSSAN

ケスのBUSSANのレビュー・感想・評価

ケス(1969年製作の映画)
4.6
【ケン・ローチが突き付ける現実はいつも痛々しいが、僅かな光が差し込む】

ちょっとバタバタしてて更新サボってましたが徐々に再開していきます。

デビューから2作目でこのクオリティの作品を世に送り出したケン・ローチはやはり偉大。今回も胸を揺さぶられました。

人物描写がホンマに上手い監督ですね、俳優の力だけでは難しいと思います。

主人公の悩める少年に生きる喜びと希望を与えたのはケス(ハヤブサ)もそうですが、国語の先生も良かったなぁ。

自分は2年後に脱サラして教師を目指しているんですが、ここまでしてやれるだろうか、お手本にしたいような素晴らしいキャラクターでした。

対して体育教師のサッカー馬鹿はめちゃくちゃ笑える。こんなシーンも撮れるんやね、やっぱりケン・ローチ有能過ぎるわ。

所謂、近年よく見る安っぽいお涙頂戴映画とは厚みが違うんよな、最高。

2時間に満たない時間で、こんなに感情を揺さぶられる映画は久々に見た気がします。これだから映画は止められない。
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