ミモ

クイルズのミモのレビュー・感想・評価

クイルズ(2000年製作の映画)
4.2
Amazonにてレンタル。
サディスティックの語源、サド侯爵の後半生を元にしたフィクション。性的倒錯のため精神病院に監禁されているサド侯爵は、そこで執筆活動を行っている。しかし、その本は皇帝のナポレオンにも禁書とされ、執筆活動を抑圧され、拷問によって精神異常を回復させようと試みられる。
何としてでも執筆したいサド侯爵と、それを手伝う洗濯係の小間使い。サド侯爵や患者たちを芸術を通して正常な道に導こうとする神父と、拷問してでも精神病の根絶を行おうとする医師。サド侯爵は老齢で、直接的なサディスティックな場面はほぼないが、全編通して性的な言葉の連呼はユーモアさえ感じられる。サド侯爵の淫乱な生活というよりは、書くものを奪われてもなんとか執筆活動にすがりつく、狂気的な表現欲求に感動させられる。
精神病院の中で狂っているのは、本当に患者だけなのか?医師や神父は本当に清廉潔白なのか?重いテーマではあるが、ユーモアがあり声を出して笑う場面も多かった。
ただ、内容がかなり卑猥であるため、人にオススメするのは難しい。
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