Asro

犬神家の一族のAsroのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(1976年製作の映画)
3.8
大御所ミステリー。
犬神家。スケキヨ。水から飛び出る足二本。

家の中の影の落ち方が不気味で怖い。映像から不気味さがとてもよく伝わってきた。
他にも挑戦的な視覚効果が多かった。過去に遡る時思いっきり白黒にしたり、ゆらゆらと残像をつけたり、視覚的な効果がよく出ていて不気味だった。

そんな不気味さの中でも主人公や警察のひとなんか笑えるところが多く気が休まるとこもある。
だけど僕はあまりそこは好きではなかった。
それは不気味さ一片で自分は浸りたいていう自分の中の願望があるからかもしれない。
なんかコメディ風になった時に現実に戻される感がある。
主役の金田一役の石坂さんがのんびり感漂いすぎな感じがあまり合わなかったのかも。

しかし一族を巡るドロドロの関係性はやはり魅力的だった。遺産を巡る人間関係はもちろん、狂った親父を持ってしまったせいで壊れた子どもたちの価値観。
様々な偶然が重なり合い人と人は関係を築いていくんだなと。
Asro

Asro