しまかす

犬神家の一族のしまかすのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(1976年製作の映画)
3.9
やっぱり観るなら1作目から! ということでようやく手を出した“日本映画の金字塔”……例に漏れず湖の例のシーンと佐清のマスク姿しか知らないまま鑑賞。石坂浩二がほぼムラジュンでびっくり。面影が全然ないが?! そしてホテルの女中さんが一番カワイイ!と思っていたら坂口良子でまたびっくり。時の流れってすごいなあ。

現代ではなかなか難しい、終戦後の日本ならではのストーリー。呪いの血の系譜に生まれついた親と子、男と女の愛憎劇が市川崑こだわりの映像美とともに繰り広げられる。やはり目に焼き付くのは特徴的なカット割り。ハイスピードで目まぐるしく映し出されるカットの数々はいかにも西洋風で、監督の挑戦的な姿勢がうかがえる。そして、個人的には金田一と古舘が道を行く姿を屋根の上から追ったようなシーンが好きだった。

たまたま同じ日にアナザーストーリーで本作を取り上げていたのでそちらもチェック。映画の大ヒットの立役者・角川春樹のぶっ飛びっぷりがすごかった。映画は本を売るための派手なPR! 発想力と行動力に感服だ。
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