アキラナウェイ

犬神家の一族のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

犬神家の一族(1976年製作の映画)
3.7
【恥ずかしながら初めて観ます名作シリーズ】
第52弾!!

超有名作品なのに、スケキヨさんの仮面が怖くてなかなか観れず。

おお!!これが!!

特徴的な配置の明朝体フォントで、キャストのクレジットを魅せるエヴァ的アバンタイトルに、こちとらテンション爆上げ!!
これはもうアートだな。

那須湖畔に本宅を構える財界の大物、犬神佐兵衛が家族に見守られながら逝去した。彼が遺した遺言状の開示の為、集まった犬神家一族。しかし、その内容に驚愕する一同。佐清、佐武、佐智の佐兵衛の3人の孫息子の中から配偶者を選ぶ事を条件に、直接の血縁ではない珠世が全財産を相続する事になっていたからである—— 。

遺言に納得出来ず、険悪になる一族。

そして、何者かによる遺産狙いと思われる殺人事件が起きてしまう。

もう今や鉄板ネタとも言える一族の相続争いに端を発した連続殺人事件。

事件の解決の為、調査に訪れた私立探偵、金田一耕助を演じるは石坂浩二。ボサボサ髪にチューリップハット。飄々としたキャラクター。うんうん、観ていなくても知っている。これこそが金田一耕助。

人物相関図は少々複雑。
とは言え、松子、竹子、梅子と松竹梅なネーミングの異母姉妹なんて、親切設定の最たる例で、人数の多い登場人物達に翻弄される事もなく、テンポも良いので、集中力は途切れない。

いやぁ、やっぱりインパクト強いわ。
佐清(スケキヨ)さんよ。

ビルマの戦地で顔に大怪我を負ったという事で、ゴムマスクを被る佐清は、子供が観たらトラウマレベル。素顔のグロさもなかなかのもの。一時停止して見惚れてしまった。

若かりし地井武男と岸田今日子は声でピンときたけど、大滝秀治は若くても秀治は秀治。和尚役がどハマり。好きだわ、秀治。

途中何故か静止画のカット割になったり、モノクロのコントラストが強烈し過ぎてもはや何をやっているか視認出来なくなったり、ちょっとやり過ぎな演出には、TVが壊れたかと思った。

それでも、飽きさせずにミステリーで引っ張り、ホラー的演出で恐怖を煽る146分間に、大満足。

ちょっと金田一耕助シリーズ、追いかけたくなってきたー!!