ナーオー

ヒストリー・オブ・バイオレンスのナーオーのレビュー・感想・評価

5.0
デヴィッド・クローネンバーグの映画の中でもかなりシンプルで素直に面白い!!

個人的にはポール・バーホーベンよりも変態だと思う「スキャナーズ」、「ザ・フライ」のデヴィッド・クローネンバーグの監督作でもかなり好きな一本です。

一見するとよくあるアクション映画のためクローネンバーグ監督らしくない映画と思うかもしれないけど、少し乾いたタッチ、強烈な暴力シーン、主人公の心理状態の描き方などクローネンバーグらしい演出もしっかり残っていて、尚且つとてもバランスが良い為、クローネンバーグ映画の中では1番観やすい映画だと思います。

そしてこの映画の1番の見所としては、やはり主演のヴィゴ・モーテンセン。ヴィゴが演じる"トム"が彼の中に眠っている暴力に塗れた"ジョーイ"が目を覚ました瞬間のヴィゴの演技には戦慄しました。表情や立ち振る舞いがトムではなく、完全にジョーイになる演技が本当に凄いです。ここでのアクションシーンも無駄がなく完璧でした。

必要以上にグロい!って言われていますが、実際銃で撃たれると、どデカい穴が空いて、脳みそや肉片が飛び散ったりするので、決してオーバーではないと思います。
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