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「ヒストリー・オブ・バイオレンス」に投稿された感想・レビュー

踊る猫
踊る猫の感想・レビュー
2017/03/13
3.8
デヴィッド・クローネンバーグならではのクールな質感を伴った映像は流石である。だからここからは本当に好みの問題。前半部にもう少し丁寧に伏線を張っておけば……と惜しく思われる。いや、この映画には暴力(=「バイオレンス」)が充満している。主人公がどんな暴力沙汰に手を染めるかは言うまでもないが、息子も苛めに対抗して暴力を振るうしまたダイナーで交わされる世間話も暴力に纏わるものなのだった。セックスも含めて至るところに「暴力」の気配は漂っているが、例えば北野武映画のようにそれが不穏な雰囲気を匂わせる……というところに行かないのはクローネンバーグ監督が結局のところ「生々しい」暴力を描けない限界なのかもしれない。無機質なものを撮ってこそ映える監督が自己矛盾に挑戦したという野心作ではあるが、その野心がどれだけ成功しているかは評価に苦しむところではある。駄作だとは思わないのでこの点数に。
ぼやき
ぼやきの感想・レビュー
1日
3.5
貧弱そうなお父さんが実は凄腕の元マフィアという設定自体はシュールだけど、淡々と静かに描かれる戦いや家族模様はリアルで観応えがありました。表情や目付きだけで、"優しいお父さん"/"血に飢えた狂人"を切り替えるヴィゴ・モーテンセンは凄い。
荻窪
荻窪の感想・レビュー
2日
4.5
殺すときとどめ刺すのが最高。
Bitdemonz
Bitdemonzの感想・レビュー
2日
3.7
ハッとさせられる描写の数々と味わい深いラスト。結構面白かったです。
Gaku
Gakuの感想・レビュー
5日
3.8
クローネンバーグの良い鑑賞者ではないのだが、この作品は味わい深く観ることができた。ヴィゴ・モーテンセンの演技も素晴らしい。映画の原始的な感覚(クローネンバーグの特色だと思う)が残しつつも、人間性を深く切りとった佳作と評価したい。
サバ
サバの感想・レビュー
6日
3.1
記録
KouMitobe
KouMitobeの感想・レビュー
2017/05/22
3.4
淡々とした暴力性がキャラの中から滲み出てくる。
ヴィゴモーテンセンを見漁った時期に観た作品だが、渋さと気色悪さ?が最高にマッチしていて面白かった。
茶一郎
茶一郎の感想・レビュー
2017/05/20
4.4
 「ナめてたお父さんが実は殺人マシーンでした」映画という設定ながら、今作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』は、クローネンバーグが「暴力映画」を撮ったら「暴力についての映画」になったという代物。冒頭、一見何の変哲もない日常を映した長回しのショットは、鮮烈な「暴力」の結果により一気にぶち壊されます。

 アメリカ・インディアナ州の田舎町で小さなレストラン(ダイナー)を経営しているトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)は、高校生の息子に「絶対に物事を暴力で解決するな」と教える優しい父親、その息子と妻と幼い娘と穏やかな生活を暮らしていました。
 ある日、トムの経営するダイナーに強盗2人が来ます。従業員を人質に取り「殺すぞ!」と脅す強盗を、トムは冷静に強盗の持っていた銃を奪い取り返り討ちに。画面には「流石、クローネンバーグ」と言った具合の顔面・人体破壊描写、人は銃を撃たれると赤い体液がドロっと出て確かに死ぬということを見せつけます。
 結果として、「強盗を退治した勇敢な男」としてトムはマスコミなどで称賛されますが、あれほどの「暴力」の結果を見せつけられた観客としては、悪への対抗とは言え暴力をした男が褒め称えられる構図に違和感を覚えます。この強盗逆襲事件をきっかけに、トムの「暴力の記録」(ヒストリー・オブ・バイオレンス)と言うべき過去が明らかになっていきました。

 監督デビューから一貫して「精神と肉体の変異」を描いてきたクローネンバーグでしたが、今作から日常における「暴力」が「肉体」と「精神」に及ぼす変異の結果を今作、そして次作『イースタン・プロミス』と模索していきます。一見は優しい父親が「暴力」によって他人の肉体を破壊し、そしてその父親の過去の暴力が明らかにあると、次第に父親、またその家族の精神へと影響を及ぼしていく。
 今作における父親トムは実に、イラク戦争からアメリカに帰った父親たち・男たちを分かりやすく象徴していると言えました。過去に戦場で「暴力」によって沢山の人を殺害しているにも関わらず、世間には称賛されるという構図。この他所から見ると違和感しかない状況で、その家族は父親を、父の暴力の記録を平然と受け入れざるを得ないのです。
 今作『ヒストリー・オブ・バイオレンス』は、他国に戦争を仕掛け続けていたアメリカの歴史そのものであり、今作が迎える違和感しか無い恐怖のラストは現在もなお、多くの家族の中で平然と行われ続けていることなのかもしれません。
エレンエイム
エレンエイムの感想・レビュー
2017/05/20
3.2
インディアナ州の田舎町で小さなダイナーを経営するトム・ストール(ヴィゴ・モーテンセン)は、妻のエディ(マリア・ベロ)、10代の息子ジャック、幼い娘のサラと平凡だが幸せな家庭を築いていた。
ある日、彼の店に二人組の強盗が現れるのだが、トムは驚くべき身のこなしで撃退し、地元の英雄となりTVや新聞で報道される。
しかし、数日後、報道によって彼の存在を知ったマフィアのカール・フォガティ(エド・ハリス)が現れ、トムの過去が、露わになってゆくのであった・・・。


人間、表もあれば裏もある、、、。

どちらかというと、わりと地味めではありますが、瞬間的に破裂するものがあったり、クローネンバーグ特有のグロ描写をわざわざ見せ付けられたり、また、家族の動向も見所でしょうか。

血は争えないもので、ふと、バックトゥザフューチャーのマクフライ一家をおもいだしてしまった。。。

因みにストールご夫妻はSEXもバイオレンスです。
ラストはやはりチアリーダーコスではなかったな。
pomme
pommeの感想・レビュー
2017/05/19
4.8
街の食堂を営む平凡な夫=父であった男が、1つの事件をきっかけに大きく変貌する。

自分は何者で、
どこから来て、どこへ向かっているのか。
目の前の、この人は、
本当は誰なのか。

クローネンバーグが描き続けてきた大きな主題が、人間の内なる暴力性を軸として展開していく。
ヴィゴ・モーテンセンが、静かで怖ろしい主人公を、素のように演じ、妻役のマリア・ベロもはまり役。
エド・ハリスやウィリアム・ハートなどの配役も見事で、見応えあり。

2000年代以降のクローネンバーグ作品では、いちばん好きかも。
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