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13FのRのレビュー・感想・評価

13F(1999年製作の映画)
3.7
なかなかおもしろいSFだということでオススメされて見てみたら、なかなか面白いSFやった。世界の果てとかのちょっとチープな映像の感じも結構好み。我思う故に我あり、とデカルトのことばで幕開け。ある日、コンピュータ上に仮想世界クリエイトしていた開発者フラーが、何者かにナイフめった刺しで殺害される。フラーの部下ホールは、朝目覚めると、どういうわけか血のついたシャツが洗濯カゴに混じっている。どう考えてもフラー殺害の罪を何者かに着せられそうになってる上、無事この問題を切り抜けるため、ヒントを求めて仮想世界の中に入ってみることに。するとその世界は1937年のロサンゼルスだった。そこではすべての人が自分はまさにそこで人生を生きていると思い込んで暮らしている。彼らは現実の人間に見た目も性格も似せて作成されており、現実世界の人間がログインすると自分に似た人物に脳のデータがダウンロードされるようで、そっちの世界で、フラーが何をしていたのか、何か殺人の手がかりはないかと探し回るホール。そうこうするうちにとんでもない衝撃の事実を発見してしまう! というミステリーで、勘のいい人は序盤で全体のネタが割れてしまう可能性もあると思われる。私自身、相当勘が悪い方やのに、途中で真実が分かったし、しかも最後こう終わるやろなっていう予測も立ってしまった、最後の最後のプチューーーンまで含めてね笑 とは言え、それが明らかになっていくプロセスは十分に楽しめる。ホールを演じるクレイグビアーコって人、すごくイケメンやし声がめちゃめちゃ良くて、聴いてるだけで楽しめるレベル。ヒロインのグレッチェンモルは美人なのかどうなのか絶妙なところを行くのがまた良くて、特に中盤のスーパーのシーンは、あっと驚きの演技! あと、音楽が、昔から聴きこんでるEBTGの曲ではじまり、昔聴き込んだカーディガンズのErase and Rewindで終わるという…懐かし過ぎてまた聴きたくなったわ。意外と世界観に合ってて良かった。ただこういう主観的観念論的無限後退的テーマは、発想としては面白いけど、最終ちょっとばかし、ハイハイ、もういいよ、ってなってまうのが否めない部分があるよね。うん。けど、なかなか面白くはあったよ。一回で十分やけど。
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