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美しき小さな浜辺のgenarowlandsのレビュー・感想・評価

美しき小さな浜辺(1948年製作の映画)
3.7
ジェラール・フィリップが、雨の降り止まない海沿いの寂れた町で、一人苦悩する。季節はずれの客のいない宿で寂しげなシャンソンが流れている。

1948年、戦後まもないフランス映画だが、同じく戦後の邦画の趣がある。どんよりした冬空の日本海の寂れた町に、思い詰めた若者がたどり着き、宿で演歌を聴いて、突然激昂する。のフランス版みたいな、既視感ある作品だった。

戦争孤児であったことが推測される。

最初にエクスキューズ入るけれど、孤児たちは差別され、虐待されていた。

ちょっとだけミステリー要素はあるけれど、孤児たちがたどった悲しい重ね重ねの不幸を描いている。

タイトルは、町の人々から、雨の降り止まない陰鬱な景色に対して、皮肉をこめて言われている浜辺。

一年中雨降っているのって、とその設定が気になって調べたら、ノルマンディーでは一年に120日以上雨が降る地域があった。

観る日を選ぶ。映画のようにどんよりした日や雨天が続く日より、晴れた日でないと、ブルーになりそう。一応、希望は残っていたけれど。

個性が前面に出る俳優顔とは違う、モデルのような端正な顔立ちのジェラール・フィリップを拝む作品でした。
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