子連れ狼ビギンズ+子連れ狼の生業といった感じの話。子連れ狼のルーツを丁寧かつ端的に描いているので、彼らがなぜ冥府魔道に落ちたのかを解りやすく飲み込める。流石に続編でも因縁は続くらしいけど、柳生一族絡みの一件は思ったより引き摺らずに終わった印象。
噂通りめちゃくちゃ泥臭い。人体破壊てんこ盛りのバイオレンスアクション、性的な描写、薄汚いならず者集団、彼らに支配され廃れた町……等、マカロニ・ウェスタンじみた空気に溢れている。海外の映画業界に影響を与えたというのも納得の作風。そんで、殺伐とした世界に佇む若山富三郎のどっしりした雰囲気が実にかっこいいんだよな。重々しくも激しい殺陣の動きが秀逸。終盤の爆発的なカタルシスもたまらない。