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未来の想い出 Last ChristmasのHKのレビュー・感想・評価

未来の想い出 Last Christmas(1992年製作の映画)
2.5
森田芳光監督特集第15作。

藤子F不二雄原作の漫画を森田芳光が実写映画化。キャストは工藤静香、清水美沙、和泉元彌、デビッド伊東などなど

漫画家の納戸遊子は、自分の書いた漫画のアイデアを誰かに先越され、結局売れないまま途方に暮れていた。ある日女性占い師の銀子に出会う。その後、ゴルフをプレイ中ホールインワンをしたら心臓発作で死んでしまった。しかし、その後何と1981年にタイムワープしていたのだ。しかも占い師の銀子も同じくタイムワープしていた。未来を変えるために彼女らは動く。

藤子F不二雄原作、森田芳光監督、しかも特撮監督は樋口真嗣だということで結構期待して見たのですが、毒にも薬にもならないようなよくある物語で正直たるかったです。

森田監督作品の中では間延びしたスローモー演出が目立つ。BGMもなんかほわ~っとしていて真面目に見れば見るほど眠気を誘う。まあ、森田節ともいえる独特の会話も目立っていたが、そこまでの味付けにはなっておらず正直言ってたるかったですね。

樋口特撮もそこまで目立つようなところはなく、タイムワープの際の演出とかですかね。そこまで目立つことがなかったのが残念でしたね。

原作者である藤子F不二雄さんも占い師として出ていますが、一番観ていて興奮したのは受賞パーティーに集まった豪勢な漫画家たちです。藤子不二雄A、赤塚不二夫、石ノ森章太郎、永井豪などとんでもないメンツが勢ぞろいです。ついでに蛭子能収さんもいますが、遜色なく混ざりこんでいます。

今考えてみるとキャスティングは相当豪華だったと思いますね。ただそれだけ、内容は本当に微妙。見たことすら忘れそうなほどあまり印象に残らない。まだ80年のバブリーな名残は残っていてそこは良いと思うんですけど、なんか物足りないんですよね。

SFなんだから、もうちょっと脚本の捻りが効いて、尚且つ印象的な映像でもできればよかったのになと思います。でも、観れて良かったと思います。
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