タランティーノ、ゴダール…etcが師と仰ぐ名匠ハワード・ホークスによるコメディ。
ホークス作品は昨年、『赤ちゃん教育』という作品を観て度肝を抜かれてからちょくちょく『脱出』や『三つ数えろ』等観てきたのですが、本作は『赤ちゃん教育』の系譜に連なる大傑作。
実際本作では『赤ちゃん教育』の有名なシーンで、ヒロインのドレスの背中のジッパーが破けてしまい気づいていないヒロインを主人公の男性が必死に守り隠すシーンがセルフオマージュされていたりします。
『赤ちゃん教育』のようなスピード感は感じなかったものの、めちゃくちゃ気の効いたオープニングクレジットやカラフルな色彩使い、ゆる~いギャグの応酬にニヤニヤが止まらず。クマに🚲を乗せたりといった所々鬼畜な演出も『赤ちゃん教育』同様に垣間見られました。終盤のロマンス展開も最高です。
昨日レビューしたジョン・フォード然り、フリッツ・ラング然り、本作のハワード・ホークス然り…この時代の巨匠たちは最近の何かしら過去の映画に言及せずにはいられない作家(それはそれで好きですが)とは違う、混じりけのなさというか映画然とした自信のようなものが画面にみなぎっているなと感じます。
こんなにもハチャメチャに、私たち観客に本音で正直に生きることの大切さを伝えてくれるホークス先生に感謝感激です。