ジム・キャリー扮するペット専門の探偵「エース・ベンチュラ」がアメフトチーム“マイアミ・ドルフィンズ”のマスコットであるイルカの誘拐事件に挑む。ドタバタ系コメディ。
キレッキレな動きに多才な顔芸など、若きジムキャの往年の魅力を存分に堪能できる映画。歩き方に喋り方に、そんで表情の移り変わりに、もうファンにはたまらなかったりする。ストーリー含め内容に関してはとにかく微笑ましく、時には超がつくほどバカバカしい。もう冒頭でこの映画の方向性なんかがわかってしまうはず、てかなんならずっと同じペース同じノリでラストまでいくという。同時期の『ジム・キャリーはMr.ダマー』よりは下品さや下劣さが少ないからそっちよりは見やすいのかも。今作か『マスク』あたりを彼の主演映画の入門編としてオススメしときたい。とは言いつつ、なんともブラックというかアメリカンというか、そんなユーモアも少々。後半での事件の真相がわかるくだり、歯磨きしまくってガム噛みまくっての流れには笑う。これとか今じゃ描けないんじゃないかなって気さえする、ってのは考えすぎかな。
しっかしどっからどう見ても変人なのにじつはイケメンだし、所々でしっかり女の気を引いちゃうあたり、なんともニクい。そんで犯人の追い詰め方とかちゃっかり「探偵モノ」の様相になってるのも芸が細かいなと。てか動物との共演、これなかなか上手いことやってると思うんだけど、何度も撮り直したりしたのかなどうかな。あと不意に出てくる『ミッション・インポッシブル』ね。てか出演してるアメフト選手ダン・マリーノは実際のプロ選手でしかも本人が演じてる、ってのは今更ながら知った事実。続編『ジム・キャリーのエースにおまかせ』はまぁ、見ても見なくても、という感じかなー。1作目で終わらせといたほうが良かったのにってな映画、昔はかなり多かった気がする。同監督の『ナッティ・プロフェッサー』もまさにそんな感じ。