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ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 最終版のAQUAのレビュー・感想・評価

3.6
故ジョージ・A・ロメロ監督の「アミューズメント・パーク」映画化を記念して最終版を鑑賞、冒頭とエンディングを追加しているが設定破壊でしかなかった。

ロメロ監督の今作に出てくるゾンビは宇宙の小惑星の爆発による放射線を浴びた死体が生き返ったように人を襲うというゾンビの形を作った作品だけれども、唯一の弱点である頭の破壊以外にも次作の「ゾンビ」とは違う点が多々あると思う、
まず追加されたエピソードは最初にバーバラに襲いかかるゾンビの過去の経歴が実は少女を襲って捕まった死刑囚だったという事。

この死刑囚だった点はいいとしても首吊りではなく電気椅子の処刑という事に違和感を抱いた、というのもそもそも脳を破壊されたら機能停止のはず、ゾンビとして蘇る以前に電気により脳が破壊されているんじゃないの?っていう点(劇中でも脳はカラカラの話も推測だけれどもしている)、あとほかのゾンビ映画と違う点として理性がある、動物としての本能といえばそれまでだけど火を怖がるシーンがある(また火を避けて歩くシーンも)、
3つ目には武器の使用があげられる、石を使ったりして窓を割るは譲っても少女が尖ったスコップで母親を殺すのはゾンビの固定観念があるだけに違和感を覚えた。

昔観た時には肉親を襲う恐怖とどうなるのか展開が気になったのと銃で一掃されるゾンビの姿をみて実は人間の方が怖いんだというメッセージ性、カニバリズムと色々評価する点が高い作品だとは思ってたけど、
3つの違和感により今作は原点だけれども3部作としては成立は難しいかなって思いました。

ただ当時この設定を築いたという功績は素晴らしいし多くの監督へ影響を与えているとやっぱり思いますね。

映画.com参照
甦った死者たちが生者を襲撃。襲われた者もやがてゾンビと化していく! ジョージ・A・ロメロ監督の代表作であり、恐怖の代名詞となったゾンビ(リビングデッド)・シリーズ第1弾のリニューアル・バージョン。脚本を担当したジョン・A ・ルッソの演出による新たな導入部と神父の姿を描いたエピローグが追加・再編集された。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 最終版
Night of the Living Dead: 30th Anniversary Edition
1999/アメリカ
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