Yoshishun

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド 最終版のYoshishunのレビュー・感想・評価

3.8
どうやら俺は失敗したらしい。
ファンからの評価が1番低い最終版(30周年記念版)を鑑賞してしまった。
まあTSUTAYAにはこれしか置いてなかったから仕方ないよねw!

どうやら著作権が不明瞭な時期に、監督のロメロの許可無く新たなシーンが撮影・追加されたバージョンらしく、オリジナルバージョンにあった一部のシーンがカットされている、それはそれはファンの反感を買うにはもってこいの内容らしい。

オリジナルはまだ観てないので何とも言えませんが、明らかに序盤は追加シーンだろうなとか思ってたらドンピシャ。だって物語上何の繋がりもないし、人間こそ1番恐ろしいというロメロが一貫して描き続けたテーマと矛盾するものでしたからね。そして核心的証拠が妙に新しいBGM。他のシーンのやつと聞き比べても明らかに音質や音量に差が出てます。

とまあ、序盤はなんじゃこりゃとか思ってましたが、やはりゾンビ映画の基礎を作った男、その後の展開は面白い。さらに白黒映像がより恐怖感を倍増させています。最近のゾンビ映画にはない、それでも普通のゾンビの魅力に溢れた一作です。ラストとか最高かよ。

逆に最近のゾンビ映画が好きな人には少々退屈に思えるかもしれません。自分はマイペースながらも集団で押し寄せて人肉を喰らう昔ながらのゾンビが好きなのでそれなりに楽しめましたが。

後に『ゾンビ』という大傑作を生み出すロメロ監督の原点が詰まった、面白い作品です。オリジナル版が凄く良いとのことなので、後に鑑賞できるのを見越して今回はこの点数で。はぁー、どこに置いてあることやら。

そしてロメロ監督よ、永遠なれ。
Yoshishun

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